今年の夏に大阪は新世界でRADMIX(ラッドミックス)というアートイベントを主催してみました。
もう9月も終わりなのでRADMIXが終わってから1月以上経つんですが、せっかくなので自分の記録としても記事にまとめておこうと思いまして。
1か月も経つと冷静に見えてきたことなんかもありますし、このイベントでどんな経験が得られたか、楽しかったことやもちろん反省点もありますし、そうゆうのをこれからグループ展とか初めてやる人の参考にもなれば幸いです!
何かやってみたい、がきっかけ
以前から何かたくさんのクリエイターが集まるようなイベントを企画てみたいなーとは漠然と考えてましてました。
考えると言うよりは妄想に近いような感じですが、大まかにざっくりとこんなことを期待してました。
- アーティスト同士の横のつながりが出来ること
- 作品発表の場を作れること
- イベントを作る一連の流れを経験したい
あともう一点大きな理由として、SNSやWebが作品公開など作家活動の中心になっていて、もっと実感を得られる体験を作らないと飽きてきそうな気がしてました。
デザフェスだったりいろんなイベントは日本各地で開催されてはいるんですが、そうゆうのに参加するのとはまた別に自分で立ち上げることでもっと体感できるものを多いんじゃないかと、とか。
ちょっと小難しい言い回しになってしまいましたけど、単純に作品作って書籍やWebに公開するだけじゃ飽きてきそうで、もっとリアルな体験・経験を欲してたような感じです。
ただ普段から何か企画したこともないので、何から手をつけていけばいいのかさっぱりだったんですが、
たまたま別件でギャラリーなどフリースペースを探す機会があって、ふらっと立ち寄った新世界にあるギャラリー1616さんがすごくいい感じで、下見の際に仮予約しちゃいました。
そこからこのRADMIXの企画が具体的に動き出しました。まだ春先の暖かくなり始めた頃です。
ギャラリーの正面。
白壁で全体的にニュートラルな雰囲気が気に入りました。
このくつろぎスペースも気に入りました。
参加者は多いほうがいいと思って50名を目標に
展覧会のテーマやコンセプトは特に設けてなかったのですが、参加アーティストの人数は出来るだけ多いほうがいい、と決めてました。
なぜかというとこれまたざっくり
- 一度にたくさんの作品を観られる
- たくさんのアーティストさんとやり取りができる
- 告知や宣伝も×人数分の効果を見込める
などなど。たくさんの作品で壁面が埋め尽くされてる展覧会ってワクワクするので、そんな風景をイメージしました。
まあこれがすごく大変なことってのちのち知ることになるんですけど。。
なので、壁面の面積を調べて作品点数で割ったりして、だいたいの人数を算出してみました。
個人的にはブワーっといろんな大きさの作品がランダムに敷き詰められてる光景なんかめちゃめちゃ好きなんですが、今回一人当たりの作品の大きさも点数も自由に設定しちゃうと収集つかなくなるんじゃないかと思い、出来るだけトラブルは避けられるようにサイズは30cm角の正方形で固定することにしました。これがこのRADMIXの唯一の縛り(テーマ)になりました。
ギャラリーのレンタル料金なんかも考慮して、だいたい60点ぐらい展示できる計算になりましたので、早速参加アーティストを集めに入りました。
基準はRAD(かっこいい)だけです。普段から繋がりがある人から、SNSで知っているけど面識はない方まで、ざっくりとした募集要項のフライヤーを添付して連絡していきました。ただがむしゃらに人数を集めればいいというわけじゃないので、じっくり時間をかけてお声をかけていきました。
50名は速攻で埋まったものの不安な日々
友達に紹介してもらえたりしてどんどん参加アーティストは決まっていきました。ちなみ参加費は1点あたり3,500円、1人2点まで出展可能。
興味を持ってもらえて嬉しかったのですが、今考えると初見の方も多かったのにすごいことですよね。
利益にうまく繋げられるかは正直自信は無かったのですが、とにかく参加してくれた人に「やって良かった」と思ってもらえるように努力しようと思っていました。
まずはそこが今回の企画の一番重要なところだと意識しました。
そしてあれよあれよと参加アーティストや日程も確定し、告知フライヤーを作成しました。この段階でぐっと実感が湧いてきたのを覚えています。
また、もう引き返せないなと怖くなったのも。。汗

さてここから展示開始初日まで、抜けたことがないかを確認しつつアーティストさん達50名に連絡をしていきます。これが地味に大変でした。笑
あっちゅう間に設営日(8/23)
あれこれ忙しくしてるうちにあっとゆう間に設営日です。
参加アーティストさんで大阪の方は設営を手伝いに来てくれましたりして、かなりテンポよく進みました。
当初1人でやろうとかしてたんですけど、今考えたらとんでもなく無謀ですね。笑
みんなでやってもらえてめちゃくちゃ助かりました。
ギャラリーにレーザーの水平器が用意されてたりして、最初はスケールで高さ測って印つけてとか考えてたけど、多分そんなやり方だと1日では終わってなかった気がします。
みんなでがちゃがちゃやれたのが何か楽しかったです。(1日で終わるか気にしつつも)
これは会場入り口に立てかけたA0サイズ(841 x 1189mm)のバナーです。どでかいです。
参加アーティストの名前とアイコン、右側にホームページやSNSにリンクしたQRコードを付けて一覧にしてみました。
これは準備段階で思いついたんですが、絵を見てその作家さんが気になった場合、名刺やフライヤーなんかも各自用意はされていたんですが、もっとわかりやすくできないか、と。
50名なのでこれでもかなりわちゃわちゃ感は否めませんが、バナーとして装飾にもなればとベニヤ板に貼って立てかけました。
そしていよいよスタート!
8/24(水)からいよいよスタートしました!開催初日がド平日にも関わらず、たくさんの方にご来場頂けました。
新大阪って立地もあり、外国人の方もふらっと入って来られたり、参加アーティストさん目当てだったりで、なんだかんだ終日賑わっておりました。
平日でもたくさんお客さんが来場してくれました。
「物販もあったほうが来てくれた人も楽しめるんじゃないか?」ということで当初は作品の展示だけで考えてたけど物販スペースも設けました。
管理やお金のことも大変だし物販は最後までやるか悩んだんですけど、これ目当てに来られる方もいて全体的にウケも良く、早々に売り切れちゃうものもあって、結果的にやってよかったなと思いました。
自分も展覧会とかに行ったら、何かお土産で持って帰れる物があったら嬉しいし。
物販があるとないとではイベントのボリューム自体が全然変わってくるのは自分的に発見でした。
当初は作品の展示だけの硬派なイベントを妄想してたけど、実際の人の流れなど考えると、絵の展示だけだと来場者さんは物足りなかったりする気がします。物販が売れたら自分含め作家さんにも還元できるし、WinWinですね。(在庫やお金の管理が大変ですけど笑)
連日猛暑の中いろんな人に足を運んでもらったり、遠方から作家さんも来られたりして、ほぼ毎日夜は飲みにも行きました。そして帰って仕事。(あんまりやれなかったけど)
せっかくお会いできる機会なのに帰っちゃうのはもったいなと思って。ハードながら毎晩楽しかったです。笑
大成功のうちに無事閉幕
会期は12日間。連日記録的な猛暑ってこともあり、長かったです。笑
12日間50人60作品以上という、かなり無茶なイベントでしたが、皆さんのご協力もあって無事やり遂げることが出来ました。
何を持って成功かは難しいですが、まず何もトラブルが起きなかったこと。これは一番大事です。
収益的には展示作品も売れたり物販も盛況で、正直プラスまではいかなかったですが、こんなに反響があるものなのかと驚きました。(非売の作品もありましたので売れることがベストでもないですが)
単独でやるって決めたくせに、開催日までめちゃめちゃ怖かったです。
リアルなイベントで横のつながりを作ることを一番の目標にしてたので、集客とかよりも「何か失敗して参加アーティストの方に迷惑をかけてしまうこと」が一番怖かったです。
でも無謀にも「やってみたい」で始めたら、結果的にいろんな人が協力してくれたりして、どんどん具体的になっていったし、自分の苦手なことも補ってもらえたり、そこからの加速がすごかったです。
基本普段は一人で制作してるので、全部自分でやってしまおうと思いがちなので、いろんな人のアイディアや助けで形になっていくのが、ちょっと感動でした。これはRADMIXをやって得られた一番の収穫ではないかと思ってます。
「こんなんやってみたいな」の思いつきで始めた企画でしたが、結果的にたくさんの人に協力してもらえたり、新たな出会いがあったり、めちゃめちゃ稀有な経験になりました。
全作品はインスタグラムのアカウントで公開してます。
自分1人では多分何にもできなかったと思います。皆さんが面白がって肉付けしてくれて、とんでもなくRADなイベントになったと思います。
無事終わることが出来ましたが、当たり前ですけど至らないこともたくさんあったので反省もあります。
ただ、勢いに任せてブワーっとやってみていろんなことが動き出したりしたのも事実なので、初めてみて良かったと思ってます。
今回至らなかったことを踏まえて、次やるならこうしたい、なんかも考えつつVol.2を企み中です。
書きたいことはまだまだあるんですがまたの機会に。
RADMIXもよろしくお願い致します。