実験思考「世の中、すべて実験」by 光本勇介を読んでみた



ネットニュースのインタビュー記事で著書とこの本を知りまして、なんと電子書籍は0円とのことなので早速Kindleに落として読んでみました。

メルカリよりもっと瞬発性があってインパクトも強烈だった『CASH』は知ってた(使ったことはない)ので、ああこのサービスを作った人なのか。という淡いとっかかりだけでスタート。あとインタビュー記事でビジネスに興味を持ち始めたのは裏原宿全盛の頃にエイプやアンダーカバーの服をネットで転売して儲けたこと、とあったので年代は近そう、ぐらいの印象。

しかしながら読み進めるほどにいくつも発見がありました。

失敗は自分だけの価値になる

タイトルの実験思考、つまりすべてのビジネスは「実験」というのが著者の思想の根幹にあります。

なので、たとえうまくいかず失敗したとしても、そこから得られる情報や経験は自分だけのもの、という点に大きな価値を見出されています。

これは規模は違えど、何かをチャレンジする人にとっても刺さる考え方ではないでしょうか?

自分にとっては、何か大きな展覧会の参加費が高くて尻込みしたり、開催するイベントの収支に気を揉んだり(スケールはかなり小ぶりですが…)しがちですが、そこで得られる経験は自分だけのものです。ここ、切羽詰ると見失いがちです。

ただこの実験思考にはもっと奥深いというか、人間の行動心理を暴きたい欲求のような強烈なものを感じました。前述のCASHも目の前のものが即現金化できるのでいわば、お金をばら撒いているような側面もあります。そうした時に人間はどう動くのか?その先に世の中はどう変わるのか? 

IT系の若い経営者が書いた本だし、自己啓発的な内容だとしんどいなーとちょっと心配してたので、心理学に通づるようなテーマ性が読んでて楽しかったです。

マスのサービスを作りたい

CASH以外にも、クリエイターになじみの深い『STORES.jp』もこちらのサービスだとか。(こっちも使ったことないけど…)

マス(大衆、大多数)に受け入れられるサービスを展開することも指になっているようです。もっと言えばマスに受け入れられて世の中の価値観がガラッと変わってしまうような大転換。

STORES.jpも今では当たり前に思いがちですけど、当時ウェブストアを作るのは相当に厄介なことでしたし、それに反してニーズは広くあったように思います。それだけに世に出た時のインパクトはすごかったんですね(自分は使ったことないけどm(__)m)

ただ、広告などはほとんどせずにTwitterで一気広まったってゆうエピソードにゾクッとしました。まさに世の中の価値観がちょっと変わった瞬間すね。

この二つ以外にも実現していないアイデアがいろいろ書かれてて、実現したらどうなるんだろうと考えてみるのも面白いです。個人的には果たしてその予測通りに人は動くのかな?ってっゆうのもあったり、なるほどな〜って目から鱗だったりでした。

人間の行動心理を読み解いたのちに見える未来像

10年前ぐらいに自家用車のカーシェアサービスを展開したそうですが全くうまくいかなかったとのこと。今でこそAirbnbやUBERなどのシェアサービスが浸透しつつありますが、10年前に自分の家の一室を旅行者に貸すとか、ちょっと気持ち悪くて理解しにくいですよね。。

ただ「これからはシェアサービスの時代だ」という読みは間違ってなかった。

そういった経験を通して、今後の未来予測もいろいろ興味深いです。いろんなところでも論ぜられてますけど、今後はエンタメ産業が強くなる(生き残る)ってゆうのもイラストを描く側からしても興味深かったです。

端的に言うとAIには代替されにくい分野
ってことだと思うんですが、今自分の現状で考えても、一枚のイラストにもっと興味を持ってもらうにはどうしたらいいか?が課題なので、考えさせられました。

もちろんですけど、ただうまいね。だけではかなり厳しい戦いになります。絵自体の表現もさることながら、見せ方なども絡めて、相手にどうしたら伝わりやすいか?興味を持ってもらえるか?をもっとブラッシュアップしないといけません。

本書にもありましたが、「普通の感覚」がないと一般の、いわゆる普通の主婦や女子高生に使ってもらえるサービスは作れないそう。それは自分に置き換えたら、受けての立場にならないと「興味を持ってもらえる絵」に至らないということじゃないかなーと、いろいろ自分の仕事にも置き換えて考えられました。

まとめ

文体も軽い感じなのでサクッと読めました。またITのみならずクリエイターは読んでて楽しい一冊ではないかと思います。

個人的には失敗を肯定する考え方が、実験思考ってゆうのがすごく新しかったです。 いわゆる失敗は成功の母的な意味合いよりも、もっと大きいビッグデータの蓄積みたいというか。一つの成功に対してではなく失敗がたくさん経験すればまた新たな発想に繋げられる壮大さが気持ちよかったです。

この本は電子書籍は0円で、紙の本も360円ぐらいと実質原価並なので、商品のリンクは張るのもアレかと。ご興味ありましたら検索してみてください〜

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